小選挙区制

小選挙区制
参議院選挙の1人区の選挙区(半数改選のため全体としては定数2人)も小選挙区とも表現されることがある。
国政の他、都道府県議会選挙においては、定数1の選挙区、すなわち事実上の小選挙区制選挙で議員を選出する地域が多い。
これは、同選挙の区割りが市・郡単位を基準に定められるが、その都道府県内での有権者数の比重が小さく、総定数の中から1人しか割り当てられない地域が多いためである。
小選挙区制は、候補者の票数が接近している場合や、当選できない複数の候補者の票が多数を占めているような場合に、最高得票者だけが当選するので死票が多くなる。
この他、候補者と個人の癒着や地域エゴが露骨に国政の場に持ち込まれやすい、同じくらい力のある候補者が立つと場合によっては選挙違反が起きやすい、議員定数が多ければ選挙区の数が多くなり、一票の格差が発生しやすいなどの欠点がある。
一方で、政権を選択して強力で安定した政権をつくれること、デュヴェルジェの法則の効果により二大政党制を作りやすいので、不満であれば選挙民は最大野党に投票して政権交代を起こしやすくなるので、与党は真剣にならざるを得ないこと、妥協が生まれる余地がないので政策の結果をはっきりと評価でき責任の所在が明確という利点がある。
日本共産党、社会民主党、公明党などは、二大政党制に埋没して小選挙区で当選できなくなったこともあり、小選挙区制への問題点を指摘している。
 
 

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